こんにちは、なかまゆです。
今回は、ファイナンシャルプランナーである水上勝朗さんが執筆した『見るだけでお金が貯まる賢者のノート』という本を解説していきます。この本は、一言で言うと「お金の増やし方を教えてくれる本」です。皆さんも、「お金ってなかなか貯まらない」と感じたことはありませんか?自分では頑張って節約しているつもりなのに、なぜか貯金額が増えていかない。もしかしたら、同じように感じている人は意外と多いかもしれません。
特に最近は物価が上がってきており、支出が増える一方で、なかなか給料が上がらない状況です。そう考えると、現代の日本はお金が貯まりにくい環境といえるでしょう。しかし、将来の結婚や老後を考えると、ある程度の貯金は必要ですよね。今回紹介するこの本には「お金を増やす方法は4つだけ」と書かれています。まず一つ目は「働くこと」です。これは当然として、残りの3つ「無駄を省く」「貯める」「運用する」の方法を中心に解説していきます。
このブログを読めば、自然とお金が貯まるようになるはずです。それでは早速、学びを深めていきましょう。
1. 収入と支出を把握する
お金を増やすために最初にやるべきことは、家計の把握です。毎月の収入と支出をきちんと把握できているでしょうか?例えば、給料明細を毎月ちゃんと確認していますか?最近はウェブで給料明細を確認する会社も増えてきていますが、社員番号やパスワードを入力するのが面倒で見ていないという声もあります。それなら、まずは給料明細を毎月確認するところから始めましょう。
続いて支出面です。支出は項目が多いので、ジャンル分けをすると把握しやすくなります。生活費、居住費、保険費、教育費、その他といったようにジャンル分けするといいでしょう。例えば、生活費には食費や水道光熱費、通信費、日用品の購入費が含まれます。居住費には家賃や持ち家のローン返済が該当します。保険料は生命保険や火災保険など毎月払っているものです。教育費には子供の学費だけでなく、自分自身の勉強のための費用も含まれます。最後に趣味や遊びで使った金額は「その他」として計上します。
本書によると、働いている単身世帯の平均支出額は月に17万円ほどだそうです。もちろん、収入の額にもよりますが、毎月の支出が20万円を超えているようなら、一度見直しをした方がいいかもしれません。
2. 資産と負債を把握する
収入と支出を把握するだけでは、自分の財産の全体像を把握したことにはなりません。これに加えて「資産と負債」を確認しておく必要があります。資産としては、銀行預金、株式、不動産、貴金属などがあります。負債には奨学金、住宅や車のローンなどが該当します。自分の資産と負債を確認し、資産総額から負債の額を引いて純資産を算出します。
例えば、奨学金の返済がまだ200万円以上残っている場合、それを差し引くと純資産がマイナスになるかもしれません。だからこそ、純資産をプラスに転じさせることを目指しましょう。負債を早くなくすために、奨学金を繰り上げ返済することも一つの方法ですが、資産を増やすことでもマイナスを減らすことができます。貯金を増やしたり、株式を買ったりすることで、手元のお金を増やすことを考えましょう。
3. 固定費を見直す
節約をする前に、毎月の支出には「固定費」と「変動費」の2つの種類があることを知っておいてください。固定費は、毎月必要な支出で、金額も月によって大きく変わることがないものです。具体的には家賃、水道光熱費、通信費などが該当します。一方、変動費は月によって支出額が変わるもので、食費や交際費などが代表的です。
支出を減らしたいなら、まずは固定費を見直す方が効果的です。固定費は一度減らすと、その効果がずっと続くからです。例えば、1万円分の固定費の節約に成功すると、それから毎月1万円、1年で12万円、10年で120万円もお金が増えることになります。固定費を少なくすることで、お金が貯まりやすい生活が実現できます。
具体的にどの支出項目から見直すのがおすすめかというと、まずは家賃です。額が大きいだけに、万単位で減らせることも多いです。次に通信費は、携帯を格安SIMに切り替えることで大きく減らせます。また、電気代やガス代も会社を乗り換えることで安くなる場合があります。ぜひこの機会に調べてみてください。
4. 生活費6か月分を貯める
節約の話が続いていますが、何の目標もなく続けるのは意外と大変です。ここでは、生活費6か月分の貯金をすることを目標にすることをおすすめします。貯金が必要なのは、まさかの事態に備えるためです。人生には、急にお金が必要になるタイミングがいくつもあります。病気や怪我、失業といった状況に直面したとき、一切貯金がなかったら大変です。いつ何が起こってもとりあえず当面の間は暮らしていけるように、生活費6か月分を貯めておくと安心できます。
例えば、生活費6か月分が100万円だとすると、コツコツと貯めていくしかありません。本書で紹介されている「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯の貯蓄割合の平均は13%だそうです。今回は平均よりちょっと上を目指して、収入の20%を貯蓄に回すことを目標にしましょう。
もちろん、毎月コンスタントに20%貯金することは難しいかもしれません。だから、余裕があるときには多めに貯金して、うまく調整することが大切です。
5. 生活費用の口座を作る
お金を貯めるためには、収入が増えた分だけ貯金に回す額も増やす必要があります。しかし、「パーキンソンの法則」というものが働いてしまうことがあります。この法則は、収入額が増えると、それに応じて支出額も増えるというものです。この法則に従うと、収入が増えても結局増えた分だけ使ってしまいます。
貯金を増やすためには、まずは銀行口座を給料受け取り用と生活費用で分けることが効果的です。そして、毎月給料が入ったら、必要な分だけ生活費用に振り込まれるように設定します。こうしておくことで、給料が増えてもパーキンソンの法則が働きにくくなります。
生活費用の口座は基本的に毎月使い切ってしまっていいので、月末時点でお金が余っていたら趣味のものや洋服を買っても問題ありません。
6. お金の置き場を変える
ここまでは、資産の中でも銀行預金を増やす方法を紹介しましたが、資産には他にも株式や不動産、貴金属があります。ここでは、特に株式に焦点を当てて話します。銀行口座に置いているお金を、株式や債券などに投資することで、資産の増え方に大きな差が生まれます。
例えば、日本とアメリカの金融資産の構造の違いを見てみると、日本の家計の場合、現金預金が約54%で、株式投資信託・債券が約16%です。一方でアメリカでは、現金預金が約13%で、株式投資信託が約55%です。この違いが資産の増え方に影響しています。
1990年から2009年までの20年間で、日本の家計の資産は1.4倍に増加しましたが、アメリカは2.7倍に増加しています。この要因の一つは、アメリカでは投資の割合が高いことにあります。ここで重要なのが「複利」の力です。
7. 投資は余裕資金で行う
資産を増やすには、投資が効果的ですが、投資にはリスクが伴います。そのため、基本的には当面使う予定のない「余裕資金」で投資を行うことが大切です。投資を始める前に、まずは6ヶ月分の生活費を貯めてしまいましょう。これができてから改めて自分の資産状況を確認し、使う予定のないお金があれば投資に回すようにします。
6ヶ月分の生活費を貯めることが難しい場合は、毎月の収入と支出から投資可能額を計算し、預金と投資に振り分けるといいでしょう。これにより、少しずつ投資をスタートすることができます。ただし、この時点ではあくまでも貯金をメインに据えることをおすすめします。十分な貯金ができてから、本格的に投資に力を入れましょう。
8. 投資信託の積立投資から始める
投資信託の積立投資は、初心者におすすめの方法です。証券会社や銀行が投資家からお金を集め、一つの大きな資金にまとめてプロに運用を任せる方法で、利益が出れば投資家たちで分け合います。投資信託のメリットは、リスク分散ができることと、少額から始められることです。
リスク分散とは、複数の株式や債券に同時に投資することで、資産の全体的な価値が一気に下落する可能性を抑えることです。さらに、投資信託は少額で始められるため、初心者にとっては始めやすい投資方法といえます。
積立投資は、毎月同じ額を継続して投資する方法です。株式や債券は日々価値が変わりますが、毎月同じ額で投資することで、安い時にも高い時にも買うことができ、長期的な目線で大きな損を防ぐことができます。
まとめ
- 収入と支出を把握する
- 家計の全体像を把握し、無駄な支出を削減する。
- 資産と負債を把握する
- 資産総額から負債を引いて、純資産を算出し、負債の減少と資産の増加を目指す。
- 固定費を見直す
- 固定費の削減を通じて、長期的にお金を貯めやすい体質を作る。
- 生活費6か月分を貯める
- 緊急時に備えて、生活費6か月分の貯金を目標にする。
- 生活費用の口座を作る
- 収入を2つの口座に分け、パーキンソンの法則を防ぐ。
- お金の置き場を変える
- 銀行預金から投資へと資産をシフトし、複利の力を利用する。
- 投資は余裕資金で行う
- 当面使う予定のないお金で投資を行い、リスクを管理する。
- 投資信託の積立投資から始める
- 初心者は投資信託の積立投資でリスクを分散しながら、少額から始める。
このブログを通じて、資産を増やすための具体的なステップが学べたと思います。投資は決してリスクがないわけではありませんが、計画的に行うことで資産を増やす大きな力となります。ぜひ、自分に合った方法で資産運用を始めてみてください。